焼き鳥の皮とももはなぜ別々?意外と知らない分ける理由と歴史

食べながら考える
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焼き鳥の「皮串」と「もも串」、なぜ別メニューなのか考えたことありますか?
どちらも同じ鶏から取れる部位なのに、わざわざ分けて提供される理由──実はそこには、歴史・調理法・食文化の変遷が隠れていました。


この記事では、「なぜ焼き鳥は部位ごとに分けて提供されるのか?」を、昔ながらの屋台文化や現代の居酒屋事情から紐解いてみます🍢

一度知ったら、次に串を手に取るとき、ちょっと見方が変わるかも?

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昔はそもそも「もも」が手に入らなかった! 庶民は内臓や皮だけ

江戸時代に、串に刺して焼くスタイルが登場し、今のやき鳥の原型ができあがりました。
でも、今みたいに「もも肉」が庶民の口に入るようになったのは、かなり後の話。
明治〜昭和初期あたりまでは、鶏肉はとても高級で、なかなか食べられなかったそうです。

そんな中で庶民が何を焼いてたのかというと…
答えは「内臓」と「皮」などの副産物!
もも肉なんて使えなかったから、安く手に入る“もったいない部位”を活用してたんですね。意外にも、焼き鳥のはじまりは「もも」じゃなくて「皮や内臓」だったようです。

今では「もも」や「皮」は同じメニューとして平然と並んでいますが、当時はメニューが「皮」や「内臓」だけというお店ばかりだったのでしょうね。


「もも肉」が庶民から食べられるようになった経緯

昭和30年代後半、ブロイラー(育成の早い肉用鶏)が日本に導入されたことで、鶏肉が一気に安くなります。ようやくもも肉やむね肉といった“正肉”が、庶民の手にも届くようになりました。

この時期から焼き鳥屋や居酒屋がどんどん増えて、焼きとり(もも含む)が“みんなのメニュー”として定着していきます。

今では、焼き鳥は缶詰でいつでもどこでも手軽に食べられるメニューにまで進化しました✨

今でもわざわざ「皮」「もも」って分ける2つの理由

正肉が庶民の手の届く存在になった以上、焼き鳥を作るうえで「皮」と「モモ」は必ずしも分ける必要もなくなりました。
唐揚げみたいに、正肉を皮つきのまま串に刺して焼くということが出来るようになったはず。

しかし、ご存じのとおり、「皮串」と「もも串」は別メニューとして現在まで残っています。
それはなぜか?

作る側の都合:別々に焼いたほうが、美味しく料理できる

もも肉はジューシーに焼くのがベスト。でも皮は脂が多いから、しっかり火を通して脂を落とした方がうまい。
部位によって適切な焼き加減も、味付けも、ぜんぜん違うんです。別々に焼いた方がそれぞれの良さを引き出せるんですね。


食べる側の都合:好みが分かれる

もうひとつの理由は「人によって好みがバラバラだから」。
皮が苦手!っていう人は実際に多いし、逆に「皮が一番好き!」って人もいる。

お店としても部位ごとにメニューを分けることで、お客のニーズに応えられるように進化してきたんですね。

ちなみに「皮串」の皮は、もも皮じゃないことがほとんどです。首や胸の皮が主流。大量に取れる上、焼くとパリパリ or トロトロにしやすいので、串に合ってるからです。


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結論:焼き鳥を「分ける」ことにはちゃんと理由があった!

こうして見てみると、やきとりが「皮」と「もも」に分かれたのは、
▶︎ 昔は「皮」しか手に入らなかった
▶︎ 調理法や味付けの最適化のため
▶︎ 食べる側の好みに対応するため
…と、いろんな背景が重なってるんです。

「皮」と「もも」が別々に並ぶ、そのシンプルな光景の裏には、時代を越えた工夫と知恵が詰まっていました。
次に串を手に取るとき、ちょっとだけ“背景”にも思いを馳せてみては?


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参考文献・出典

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